肝斑(かんぱん)を消す飲み薬で完治できますか?
肝斑(かんぱん)というのはいわゆるシミのことで、顔に淡褐色のシミ(斑)としてあらわれます。
シミにもいろいろ種類がありますが、日本人の皮膚はこの肝斑ができやすく、皮膚の色が浅黒い人ほどできやすいといわれています。また30代~40歳以上の女性に多く見られます。
肝斑って消すことはできる?
肝班はシミとは仕組みが違います。左右同じようにシミのようなものができますが、はっきりした形や色が無いので要注意です。
肝斑の特徴としては、両頬や額、下顎、上口唇(鼻の下)に左右対称性にあり、地図のようにべったりとして見えたり、更年期、ピル内服中などにできることや、妊娠、出産時期にできたまま改善しないなどです。
妊娠時に現れる場合は、妊娠2~3カ月ころから現れることが多く、次第に色が濃くなります。出産後には少しずつ消えていく場合もありますが、長期に持続する場合もあります。
肝斑はそもそも原因がはっきりしていません。女性ホルモンが関与しているという程度しか分かってなくて、女性ホルモンがどういう風に作用して出来るのか、など詳しい事はは分かっていないのです。
一般的に、出産やピルの使用などが原因とされていますが、紫外線や皮膚への刺激で悪化するとも言われています。また、生理中には濃くなります。閉経すると消えるようですが、それまでは念入りなケアが必要になります。
肝斑はホルモンバランスが関係しているシミの一種なので、下手にレーザーやフォトフェイシャルのような光を当てると、濃くなってしまうことがあります。
そのため肝斑はレーザー治療が逆効果で、赤くなるかシミがますます濃くなることの方が多いようです。レーザーで消えるシミと違い、レーザー治療をすると濃くなってしまう場合もあるので、注意が必要です。
そのシミが本当に肝斑なのか普通のシミなのかで治療が変わってくるので、一度皮膚科で診てもらうのが一番です。
肝斑に効く飲み薬はある?
肝斑の場合、皮膚科に通って内服薬で治す方が大半です。内服薬は保険が適用されます。
ただし、内服薬だけでの効果はあまり期待できないので、保険外の外用薬2種類の外用薬(トレチノイン・ハイドロキノン)との併用で治療している方が多いようです。
2つの外用薬はネットで購入出来るようですが、間違った使い方をするとかえって跡になってしまいます。強いお薬のため、病院で適宜指導を受けながら使用した方が良いと思います。肝斑の治療は内服・外用薬の併用で、数カ月スパンで様子を見る事が多いです。
肝斑って完治しますか?
肝斑の原因と推定されている「ホルモンバランスを正常化する」ことが前提です。体調や心の不調がホルモンバランスの崩れる原因になっているので、スキンケアだけに努力しても解決しないようです。
逆に、ホルモンバランスはとっくに良くなっていても、肌ケアが間違っていてシミが消えないでいる方も多いようです。
皮膚科医から聞いた話によると、「シミ改善の条件になるのが肌を安心させるケアである」 これはつまり、メラニンの量産体制をストップさせるケアを継続することが必要です。
体調と心の安定さえそれなりに維持できていたら、肌の正しいスキンケアをしていれば、必ず消えていくようです。